ユリイカ 2006年9月臨時増刊号 総特集「稲垣足穂」
青土社
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様々な関係者へインタビューをして足穂の裸の姿を浮き彫りにしている。極貧時代のことや、奇妙な行動についての証言など興味深い。未発表作品も収められており、マニアにもたまらないものとなっている。足穂のメルヘンチックな部分から、少年愛、未来派、飛行機精神、宇宙論まで様々な角度からライトを当てている。また装丁が美しいので物理的な本としての楽しみ方もできる。
ユリイカ 2004年7月号 特集 楳図かずお
青土社
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楳図氏が書く漫画は、大江健三郎氏が好むウイリアム・ブレークよりもシュールでない分、緻密で、繊細であり、恐怖として、真に迫っているもしれない。
しかし彼も漫画は、所詮子供向きの、子供のための、子供しか出てこない、子供の世界の話である。ストーリーとして、大人が読んで、読後感何を感じるのか、また何を感じればいいのか?幼児退行か?自身が大人であることへの、自己嫌悪か?…とにかく、閉塞的である、事は間違いない。
しかし彼も漫画は、所詮子供向きの、子供のための、子供しか出てこない、子供の世界の話である。ストーリーとして、大人が読んで、読後感何を感じるのか、また何を感じればいいのか?幼児退行か?自身が大人であることへの、自己嫌悪か?…とにかく、閉塞的である、事は間違いない。
現代思想 2004年12月号 特集 ジャック・デリダ
青土社
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斬新なフッサール研究者だったデリダが、20世紀後半に脱構築の哲学者として自らの地位を日本で確立したのは「エクリチュールと差異」の2巻本の翻訳が端緒で、「グラマトロジーについて」で不動のものとなる。脱構築もある意味では、「言語論的転回(linguistic turn)」の所産だが、言語の意味と無意味を極限で追求した根源性には、他の哲学者の追従を許さない。
日本には鵜飼哲さんをはじめとしてデリダの高弟が多い。昨年セントルイスでCNNのテロップに流れたデリダの訃報に接したときには、ある面で愕然とした。本特集で鵜飼さんがデリダの教師としての篤実さを述べているくだりには感動した。この対談を読むだけでもデリダがただただ難解と評される哲学だけを語っていたのではなく、哲学の果たす機能の再構築を試み続けた思想家であることを再確認させる特集になりえている。
日本には鵜飼哲さんをはじめとしてデリダの高弟が多い。昨年セントルイスでCNNのテロップに流れたデリダの訃報に接したときには、ある面で愕然とした。本特集で鵜飼さんがデリダの教師としての篤実さを述べているくだりには感動した。この対談を読むだけでもデリダがただただ難解と評される哲学だけを語っていたのではなく、哲学の果たす機能の再構築を試み続けた思想家であることを再確認させる特集になりえている。